百人一首

平安の昔より受け継がれてきた百人一首

詠み手が詠んだ美しい和歌から、厳選した和歌がおさめられているもの、それが百人一首です。
100人もの歌人の美しい和歌を知る事が出来る、平安の時代から伝わる、楽しい遊びでもあり、日本文化を知る事にもなる百人一首は伝承すべき伝統の遊びです。

マンガ、映画などでも百人一首は取り上げられ、百人一首の試合などはぴんと緊張感が漂い、背筋を伸ばして札を見つめる緊張した空気は、試合ならではの雰囲気です。
多くの地域で大会が行われており、見る者を圧倒するほどの迫力があります。

百人一首の魅力とは

短い定型詩で作られる百人一首は、5-7-5の上の句、7-7の下の句があります。
恋心や季節などを詠っている魅力ある和歌が100、飛鳥時代までさかのぼって集められているもので、今その句の意味を知っても、心にぐっとくる和歌がたくさんあります。

ロマンチックな恋の歌は、よくその意味を知ると、現代の恋愛にも通ずるものがあり、恋をしている人の気持ちは年代が変わっても同じなんだと感じます。
日本文化を色濃く感じさせてくれる百人一首には、美しい季節の言葉や大和言葉と呼ばれる心に残る言葉が利用されています。

これらの美しい言葉とどの言葉の音に魅せられるというのも百人一首の素敵なところでしょう。
その世界を知り、そのことから古典などが好きになった・・・という人も少なくありません。
百人一首を趣味とすることで、自分の知識をさらに広げ行くことができるというのも魅力です。

とっつきにくい?そんなことはありません

百人一首は結局上の句も下の句も覚えなくちゃいけなくて面倒だし、難しいでしょ?という人がいますが、100首全部いきなり覚えることはありません。
趣味として行うのですから、競争ではありませんし、百人一首を詠み楽しむという事から始めていくことで、門が高いな・・・と思う事もありません。

現代語訳がついているので、その意味が分かりますし、きっと学生の時に聞いた覚えがあるなと思う和歌がいくつかあるなと感じるはずです。
例えばロマンチックな色恋をえがいた人の中で、この時代、この人の右に出る人はいないだろうと思わせる紫式部の和歌などは聞いたことがある人が多いでしょう。

級があるから面白い

百人一首の大会、競技かるたで有名なのが滋賀県で行われる名人戦、クィーン線です。
しかしこれ以外にも級というものがありますので、趣味として百人一首を楽しむという事なら、その実力を図るという事と、モチベーションアップのため、級取に挑戦するのもいいいでしょう。

級をあげていく!!という事を目標にして、各地の大会などに参加してもいいですし、家族みんなで楽しんだり、趣味として周りに広げていくということも、楽しみになります。

坊主めくりで親しむ

最初はとっつきにくいかもしれませんが、かるた遊びの趣味として考えると、もっと気軽なものです。
百人一首は上の句を詠み、下の句で札をとるという競技が行われていますが、坊主めくりという遊びがあるのです。
詠み人の絵を見て、男性が自分の手札の中に女性をみつけたら総取りでき、坊主をみつけたら引いた人の札がとられてしまうという単純な遊びもできます。

こうした遊びを通じて、百人一首の札に親しみ、こうした遊びを行う事で、次第に、百人一首の句を覚えていくことができるでしょう。


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