滝

夏におすすめのシャワークライミング

沢を旅するシャワークライミングとは

うだるような暑さが続く日本の夏。
海やプールも魅力的ですが、エアコンの効いた部屋から飛び出して、大自然の中で涼みたいならシャワークライミングが最高の選択肢です。

シャワークライミングとは、その名の通り、滝の水しぶきを全身に浴びながら、渓谷や沢を登っていくアクティビティのことです。
日本古来の山岳技術である沢登りを、よりスポーツやレジャーとして楽しめるようにアレンジしたもので、欧米発祥のキャニオニングに対し、こちらは登ることに重点が置かれています。

マイナスイオンたっぷりの森の中、透き通った清流をバシャバシャと進み、時には小さな滝をよじ登り、天然のプールに飛び込む。

ただ山を歩くだけの登山とは違い、全身を使って水と戯れる冒険感と、登り切ったときの達成感は格別です。
真夏でも水温が低い沢の中は、寒さを感じるほどに涼しく、避暑とアドベンチャーを同時に味わえる究極の水遊びといえるでしょう。

水着だけでは危険!身を守るための三種の神器と必須装備

コケの上でも滑らない魔法の靴沢靴

シャワークライミングを始めるにあたって、最も重要なのが足元の装備です。
川底の石や岩にはコケやヌメリが付着しており、普段履いているスニーカーやマリンシューズ、あるいは一般的な登山靴では、氷の上のように滑ってしまい大変危険です。

そこで必須となるのが、沢登り専用の沢靴です。
沢靴のソールには、主にフェルトとラバーの2種類があります。

初心者におすすめなのは、フェルト素材のソールです。
繊維がコケのヌメリに絡みつくことで驚異的なグリップ力を発揮し、濡れた岩の上でも安定して歩けます。

一方のラバーソールは、乾いた岩場やコケのない場所では強いですが、ヌメリには弱いため、歩き方に技術が必要です。
まずはフェルトソールの靴を用意することが、安全への第一歩です。

低体温症と怪我を防ぐウェア選び

山からの雪解け水や湧き水が流れる沢の水温は想像以上に低く、長時間水に浸かっていると真夏でも低体温症になるリスクがあります。
また、岩肌や木の枝との接触から肌を守るためにも、露出を控えるのが鉄則です。

基本的には、保温性と保護力に優れたウェットスーツや、ネオプレン素材のジャケット・タイツを着用します。
その下に、速乾性のある化学繊維のインナーを着るのがレイヤリング(重ね着)の基本です。

綿素材は濡れると乾きにくく体温を奪うため、絶対に避けてください。
そして、頭部を守るヘルメットも欠かせません。

転倒時の頭部保護はもちろん、上流からの落石や、流れてくる木片などから身を守るために必ず着用します。
これらに加えて、浮力を確保するためのライフジャケットや、荷物を濡らさないための防水バッグも用意すれば万全です。

初心者が楽しむコツ

リスクを見極める目が必要な個人釣行

装備を揃えれば個人でも沢に入れますが、初心者が自分たちだけでルートを選んで入渓するのはおすすめできません。
沢の地形は複雑で、地図上では緩やかに見えても、実際には登れないような激流や滝が現れることが多々あります。

また、最も怖いのが天候による急な増水です。
その場所に雨が降っていなくても、上流でゲリラ豪雨があれば、鉄砲水となって襲ってくることがあります。

安全に楽しむためには、どの沢が自分のレベルに合っているかを見極める情報収集能力と、天候判断、そして万が一の際のロープワーク技術などが求められます。
高巻きと呼ばれる、滝を避けて山肌を迂回するルートファインディング技術も必要になるため、経験豊富なリーダーがいない場合は、安易に入渓すべきではありません。

プロに任せて良いとこ取りができるガイドツアー

アウトドアショップや現地のガイド会社が主催するシャワークライミングツアーへの参加もおすすめです。
ツアー利用の最大のメリットは、やはり安全性です。

その日の水量や天候を熟知したプロのガイドが、安全で楽しいルートを選んで先導してくれます。
危険箇所ではロープで確保してくれるため、初心者でも安心してスリリングな滝登りに挑戦できます。

また、高価な沢靴やウェットスーツ、ヘルメットなどの専用装備をレンタルできるのも大きな魅力です。
初期投資を抑えて、まずは体験してみたいという人には最適です。

デメリットを挙げるとすれば、参加費用がかかること(半日コースで数千円〜1万円程度が相場)や、団体行動であるため自分のペースで自由に進めないことなどが考えられます。
しかし、天然のウォータースライダーができるポイントや、飛び込みに適した美しい滝壺など、地元を知り尽くしたガイドならではの絶景ポイントへ案内してもらえる価値はプライスレスです。

まずはツアーで沢歩きの楽しさと基本マナーを学び、水の冷たさや岩の感触を知ることから始めてみることをおすすめします。
その爽快感を知れば、きっと次の夏もまた、沢の中へと足が向いてしまうはずですよ。


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